講師からのメッセージ  〜2006年度社会福祉士全国統一研修〜

共通講座「実践研究」  日々の援助の振り返り、検証することから研究へ
新崎 国広 氏(大阪教育大学 助教授)

 「実践研究」とは、一人ひとりの社会福祉士が自らの実践を通して何を目指すのか(価値)を明らかにすることです。あなたが直面している社会福祉実践を通して感じる怒り・戸惑い・葛藤の要因を分析し、解決に向けて課題に立ち向かっていくプロセスが重要です。現場には、あなたが目指す「宝石の原石」が落ちています。それに気づき(アセスメント)、磨きあげ(研究)なければ「宝石」とはならないでしょう。「学ぶとは心に誠実を刻むこと。教えるとはともに希望を語ること。(アラゴン)」共に学んでいきましょう。
宮城会場
大阪会場
山 由美子 氏(ルーテル学院大学 専任講師)

 「実践研究」と聞いて、みなさんはどのようなことを想像しますか。「難しい」「やり方がわからない」など、苦手だな……と思うこともあるかもしれません。でも、実践研究の素材は、みなさん自身の中に、あるいはみなさんの周りにあります。また日本社会福祉士会にはその蓄積があります。社会福祉士だからこそ取り組むことのできる「実践研究」の共有化を目指し、日常の中で「実践研究」を形にしていくプロセスを共に考えみましょう。
東京会場
長崎会場
長岩 嘉文 氏(日本福祉大学社会福祉総合研修センター 研究員)

 援助実践の質を高める手段は,第三者評価や苦情対応、マニュアルづくりだけではありません。援助職者が日々の実践を言語化,記録化するという基本的でかつ真摯な営みを通してこそ質の向上が図られると考えます。しかし,度重なる制度改正,多忙な毎日の中でこのような営みは困難になっています。語りと記録にもとづく実践をどうつくるか。実践研究にどうつなげるかについて問題提起を試みます。
北海道会場
山口会場
前川 敦 氏(南海福祉専門学校 専任講師)

 社会福祉士は日々利用者と相対しながら、それぞれが様々な立場や方法で社会福祉実践をしています。しかし、その実践を振り返り、検証するにあたっての「実践研究」はまだ十分にできているとはいえません。この講座はもう一度原点に返り、生涯研修・実践研究に対する本会の歩み・取り組みを振り返り、「社会福祉士の仕事」は何かを考え、実践研究のあり方を考えていきたいと思います。
愛知会場
香川会場
シンポジウム「福祉経営」  福祉サービスの質を高めるために
各開催地からシンポジストが選ばれ、地域の特色をもったシンポウムが開催されます。コーディネータは次の方々です。
 
谷川 ひとみ 氏(谷川社会福祉士事務所)        :愛知会場、大阪会場
土屋 幸己 氏(富士宮市社会福祉協議会 事務局次長)  :東京会場、山口会場
土居 正志 氏(高齢者総合福祉施設虹ヶ丘 施設長)   :北海道会場、宮城会場
久田 則夫 氏(日本女子大学 教授)          :香川会場、長崎会場

選択講座1「福祉権利」  福祉における権利とその擁護
石渡 和実 氏(東洋英和女学院大学 教授)

 介護保険法が改正され、障害者自立支援法も成立して、高齢者や障害者の地域生活支援は新たな展開を迎えました。地域福祉権利擁護事業や成年後見制度、苦情解決など、福祉サービスを利用する人々の権利擁護やサービスの質の向上をめざすシステムは確実に機能しているのでしょうか。各地の実践や最近の動向に注目しながら、社会福祉士として権利擁護にどのように関わっていくべきか、について考えてみたいと思います。
東京会場
大阪会場
久保 美紀 氏(明治学院大学 教授)

 福祉権利とは何? 権利擁護とは何?と、あなたの友人や家族に尋ねられたとき、あなたはどのように説明しますか? 社会福祉士が、権利擁護をどのようにとらえ、そして、権利擁護においてどのような取り組みをしていくのか、みなさんの日々の実践を振り返りながら、一緒に考えていきたいと思います。
愛知会場
山口会場
香川会場
小嶋 珠実 氏(川崎市障害者更生相談所 心理判定員)

 高齢者虐待防止法、成年後見制度利用支援事業の対象の拡大等権利擁護に関する法律や制度が整備されつつあります。これらの法規や制度・事業を十分に咀嚼しいかに具体的な活動に結びつけるかはソーシャルワーカーの手腕に負うところが大きいといえます。権利擁護の実践家として社会福祉士がもつべき覚悟と視点について現状を踏まえ一緒に考えたいと思います。

北海道会場
東京会場
大阪会場
鈴木 敏彦 氏(和泉短期大学 助教授)

  “権利擁護”という言葉は、福祉専門職に浸透してきていることでしょう。しかし、“権利擁護”は、日々の福祉実践の中で、どれくらい意識されているでしょうか。福祉サービス利用者の権利擁護は、福祉専門職の“ミッション”といっても過言ではありません。そのミッションを果たすべく、私たち社会福祉士は何をすべきでしょうか。この講座では、福祉サービス利用者の権利の意味、権利擁護に関する制度等を再確認し、それらをどのように実践につなげていくかを、受講者の皆さんとともに考えていきたいと思います。
宮城会場
愛知会場
山 直樹 氏(東洋大学 教授)

 社会福祉士のアイデンティティは権利擁護である。ならば私たちは、権利というもの、そしてそれを擁護するということを「言葉」で市民に伝えられるのか、「実践」で利用者に具現化でき、さらに社会を「変革」できるのか? 本演習は、この出発点に立ち、受講者の実践とすりあわせつつ、権利擁護の意味を再確認していく。また事例や体験的演習を通して、権利擁護の推進者としての「立ち位置」を確認していく。新しい出会いを期待する。
大阪会場
長崎会場
選択講座1「福祉権利」  福祉における権利とその擁護
石渡 和実 氏(東洋英和女学院大学 教授)

 介護保険法が改正され、障害者自立支援法も成立して、高齢者や障害者の地域生活支援は新たな展開を迎えました。地域福祉権利擁護事業や成年後見制度、苦情解決など、福祉サービスを利用する人々の権利擁護やサービスの質の向上をめざすシステムは確実に機能しているのでしょうか。各地の実践や最近の動向に注目しながら、社会福祉士として権利擁護にどのように関わっていくべきか、について考えてみたいと思います。
東京会場
大阪会場
久保 美紀 氏(明治学院大学 教授)

 福祉権利とは何? 権利擁護とは何?と、あなたの友人や家族に尋ねられたとき、あなたはどのように説明しますか? 社会福祉士が、権利擁護をどのようにとらえ、そして、権利擁護においてどのような取り組みをしていくのか、みなさんの日々の実践を振り返りながら、一緒に考えていきたいと思います。
愛知会場
山口会場
香川会場
小嶋 珠実 氏(川崎市障害者更生相談所 心理判定員)

 高齢者虐待防止法、成年後見制度利用支援事業の対象の拡大等権利擁護に関する法律や制度が整備されつつあります。これらの法規や制度・事業を十分に咀嚼しいかに具体的な活動に結びつけるかはソーシャルワーカーの手腕に負うところが大きいといえます。権利擁護の実践家として社会福祉士がもつべき覚悟と視点について現状を踏まえ一緒に考えたいと思います。
北海道会場
東京会場
大阪会場
鈴木 敏彦 氏(和泉短期大学 助教授)

  “権利擁護”という言葉は、福祉専門職に浸透してきていることでしょう。しかし、“権利擁護”は、日々の福祉実践の中で、どれくらい意識されているでしょうか。福祉サービス利用者の権利擁護は、福祉専門職の“ミッション”といっても過言ではありません。そのミッションを果たすべく、私たち社会福祉士は何をすべきでしょうか。この講座では、福祉サービス利用者の権利の意味、権利擁護に関する制度等を再確認し、それらをどのように実践につなげていくかを、受講者の皆さんとともに考えていきたいと思います。
宮城会場
愛知会場
山 直樹 氏(東洋大学 教授)

 社会福祉士のアイデンティティは権利擁護である。ならば私たちは、権利というもの、そしてそれを擁護するということを「言葉」で市民に伝えられるのか、「実践」で利用者に具現化でき、さらに社会を「変革」できるのか? 本演習は、この出発点に立ち、受講者の実践とすりあわせつつ、権利擁護の意味を再確認していく。また事例や体験的演習を通して、権利擁護の推進者としての「立ち位置」を確認していく。新しい出会いを期待する。

大阪会場
長崎会場
選択講座2「対人援助」  ソーシャルワークの価値〜社会福祉士に求められる自己研鑽と自己覚知〜
植戸 貴子 氏(神戸女子大学 助教授)

 私たちは「目に見える道具を使わない」専門職。私たちが使うのは「自分という道具」です。質の高い支援のためには、ソーシャルワークの価値を踏まえ、道具としての自分の特徴を知り(自己覚知)、道具を磨き(自己研鑽)、道具を大切に扱うこと(セルフケア)が求められます。日常の実践をふりかえり、「自分の再発見」と「自分磨き」をし、また「セルフケア」についても学んでいきましょう。
東京会場
大阪会場
長崎会場
空閑 浩人 氏(同志社大学 助教授)

 今日、社会福祉を巡る状況は大きく変化しています。このような状況のなかで、いやこのような状況であるからこそ、私たちはソーシャルワーク実践の意義と役割、そして利用者に寄り添い続けるソーシャルワークであるための「価値」について改めて認識を深める必要があると考えます。今回は援助者である自分に焦点を当てながら、日々の利用者の方々とのかかわりや援助活動が、より創造的で、より豊かなものへとなるための学びを、みなさんと共に分かち合いたいと思っています。
東京会場愛知会場
山口会場
小西 加保留 氏(関西学院大学 教授)

  様々なコミュニケーションを通じて「利用者を如何に適切に理解できるか」ということが、対人援助の最大のポイントといえます。クライエントとの関係性の中で、自分自身の知識や技術そして価値の内容が、相手を理解するための阻害要因にならないように自覚し、点検していくための視点や方法を学ぶ機会にしたいと思います。
北海道会場大阪会場
香川会場
吉川 かおり 氏(明星大学 助教授)

  本講座では、自己覚知を深めるための視点として、@問題解決パターン、A生活における価値のおき方、B満足感・充足感を得る源、C自己像(セルフイメージ)を取り上げます。グループでの討論を交えながら、今までの自分を整理し、次のステップに向かう一助にして頂けたらと考えています。
宮城会場
東京会場
大阪会場
選択講座3「地域支援」  コミュニティソーシャルワークと社会福祉士
岩崎 雅美 氏(上智社会福祉専門学校 専任教員)

 「たのしい時間は、新しい発見と良いコミュニケーションがとれること」をモットーにグループ演習を交えた研修を行います。コミュニティ・ソーシャルワークの知識やハウツーでなく、ゆるやかに自己と向き合いながら、実践と地域とのつながりを身体知や暗黙知をヒントに考えていきます。ほっこりとした時間を過ごしたい方におすすめ。
愛知会場
岡崎 仁史 氏(広島国際大学 教授)

  地域福祉も進み、21世紀には基礎自治体が地域住民に対する社会福祉の責任を基本的にもち、地域福祉計画に見られるように住民参加が要件になっている。住民参加には、三種あって、行政過程に参加する行政協力型、行政と対立する住民運動型、立法府の議会・制度執行する行政府と協働するが自治を手放さない住民自治型がある。社会福祉士は、個別支援をはかりつつ住民自治を作り上げる地域支援を行う社会福祉援助技術を身に着けよう。
東京会場
山口会場
小澤 温 氏(東洋大学 教授)

  介護保険法の改正、障害者自立支援法の施行など、社会福祉を取り巻く法制度は著しく変化しています。こうした改革の根底には、施設生活から地域生活への移行という考え方が強く反映しています。そのため、社会福祉士にとってコミュニティソーシャルワークは今後ますます必要性が高まってきます。ここでは地域事例をいくつか取り上げながらネットワークづくりと社会資源開発を中心にコミュニティソーシャルワークを考えていきます。
宮城会場
大阪会場
長渕 晃二 氏(茅ヶ崎リハビリテーション専門学校 専任教員)

  コミュニティソーシャルワークと言っても「特にコミュニティワークの部分がよくわからない」という方が少なからずいます。しかし、施設や相談機関の実践の中でも、意識はしていなくてもコミュニティワークに近いような実践は案外あるものです。具体的な支援計画・記録・評価の様式を示していきますので、自分の実践に引き寄せながら「意識した実践」を考え、専門性を高めていきましょう。

北海道会場
東京会場
香川会場
原田 正樹 氏(日本福祉大学 助教授)

  日本におけるコミュニティソーシャルワークとは、外国の理論の紹介ではなく、地域に根ざした自立生活支援のなかから育まれた技法として捉えることが必要だと思います。個別支援と地域支援を総合的に展開しているソーシャルワーク実践やそれを意図したサービスやシステムの開発はすでに各地で始まっています。社会福祉士は言葉に踊らされることなく、地域のなかで自立生活を支援できる力量を身につけていくことが大切です。本講座では先進地事例の紹介と基礎理論を学びます。
大阪会場
長崎会場
菱沼 幹男 氏(日本地域福祉研究所 研究員)

 住みなれた地域で幸せに暮らしていくためには、フォーマルだけでなくインフォーマルな資源へのアプローチが不可欠です。しかし、社会福祉士は一体どれだけ個々のサポートネットワークに関わり、地域に働きかけることができているでしょうか。この講座ではコミュニティソーシャルワークの視点から地域生活を支援する方法について考えていきます。
東京会場
愛知会場