週刊ディアスが少年A出所と・・・

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 週刊ディアス(光文社)1月31日号、「スクープ! あの『酒鬼薔薇』が改名し、都内で社会復帰!」という、新聞の広告。キオスクで見ると、表紙にあるタイトルは「今春出所!! あの酒鬼薔薇が都内で社会復帰」でした。
 こんなものに360円はムダ。カラー増頁して値下げしたというだけあって、全体につまらない雑誌ですが、中でも「酒鬼薔薇」記事は、なんとも・・・

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 野口善國弁護士が登場しますが、氏が語ったとされる言葉は、半分以上が、氏の迷著『それでも少年を罰しますか』(共同通信社)からの引用。それを氏の口から「本誌」に語ったように書いてあるだけです。

 少年の出所はカウントダウンを迎えていると同誌が書く根拠は、「ある法曹関係者」の「極秘情報」だけです。そんな不明な人物がどんなことをしゃべろうと、信用しなければならない理由はありません。
 今春出所と言う理由は、7月になると少年は成人してしまうからだそうです。少年のうちなら、どこに住ませるかについては両親の意志が優先されるからだと、変な説明。
 ということは、重大犯罪を行なって少年院に入っていた人間が、成人すると、出院後どこでも当人の好きなところに住めるということなんでしょうか?
 まさか。
 7月に20歳で出所したってちっともおかしくないのに、わざわざ今春という理由はありません。

 あとは、例のごとく須磨友が丘に住む人たちが、少年A出所をどう思っているかなどということが、わざわざ1頁も書いてあったりして、いかにも余りすぎたマス目を埋めるのに苦心惨憺している様子。
 ご苦労さま。要するに、ネタがなくて神戸事件でもということになっただけ。抱き合わせで掲載されている、森忠明という作家の書いた記事も同様です。

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 この「少年院で彼は『作家』になりたい・・・』と私に漏らした」という記事も、同氏が週刊ポスト2001年3月9日号に書いたもののディテールをややふくらませた焼き直しなのです。
 そんなことなら、去年にひきつづき「週刊ポスト」でもよかったのに、少年法改悪・子どもの権利抑圧推進派の週刊ポストも手を出さないほど、色あせたネタだったということでしょうか。

 少年院から、「心の相談員」として、数名の少年に授業をすることを要請された森氏は、みな仮名で、年齢をいつわっている少年達の中の一人を少年Aだと直感したそうです。あくまで氏の直感によることでしかないのですが、まあ一応それが当たっているのだとしましょう。
 その少年が書いた「小説」というのが載っていますが、独占入手・独占掲載どころか、これも上記の週刊ポストに掲載されたものです。

 ちがいは、去年は少年の書いた文章を写植で組んで、ゴシック体の引用文として記事のなかに埋めてあったのが、今回は1頁使って、2枚の「自筆」原稿そのものの写真を掲載したことです。
 門外不出のはずの原稿をこのように出してしまっていいのでしょうか?
 神戸事件の犯行声明の字と比較した写真もあり、たしかにある程度似た書体ではあるけれど、そもそもキルケゴール君の筆跡は、そんじょそこらにいくらでもいる若者の書きそうなもので、特段の個性はない。

 森氏は、結局2度の授業をしただけで、少年院と方針が合わず、喧嘩して「心の相談員」をやめることになったそうですが、そのきっかけが、少年たちが心を開いて森氏にいろいろ語るようになったのを、少年院側が警戒したことだという。
 ここで森氏は、こう言います。
「結局、彼ら(院側)は私を信用していなかったのだ。人を信じる能力のない人々に重大な罪を犯した少年たちを矯正できようか。はなはだ疑問だ」。

「人を信じる能力のない」と決めつけるのは、傲慢ではないかと思いますが、少年院に少年を矯正できようかという疑問は、わかります。
 不信の支配する場所では、人はけっして更正はしないでしょう。

 しかし、矯正できようか、と言いながら、その少年が、去年の週刊ポストでも「今春出所か」と書かれ、今度のディアスでも「今春出所」っていうのは、どういうわけなんでしょう。
 同時に野口善國弁護士もいい加減なことしか言わない人だということも、ここからは明らかです。。

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 森氏の文章のあとに、ディアス編集部が付け足した文によると、法務省は、ここに掲載された「小説」は少年Aのものではないと言っているのですが、森氏はそれを、「法務省の保身が生んだものと徹底抗戦の姿勢でいる」んだそうです。
 少年院にいる少年について隠すのが、法務省のどういう保身なのか・・・法務省なんか嫌いな私でも、これには首をかしげる。「徹底抗戦」って、森さんが、いったい法務省あいてに何をしているというのでしょう。少年の作文を世間に公表したからといって、少年のためにプラスになることは何もないはずなのに。

 おっと、この「少年の作文」を、見逃してはなりません。
 キルケゴール君こと関根君(関根くんの大怨?)こと本名不詳少年の文章は、これがあの知の虚人、立花隆氏や、我らが後藤昌次郎弁護士をうならせた「名文」『懲役13年』の筆者の手になるものとは、とうてい考えられないものなのです。
 この「関根」君なる少年がほんとうにA君ならば、いよいよ少年Aは神戸事件の犯人ではないことになるでしょう。しかし、私個人としては、この「関根」君なる少年は、じつは少年Aに見せかけたダミーである可能性すらあるとさえ思っています・・・

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