FBIは9・11事件が起こるのを知らされていた!!

ザカリアス・ムサウィ裁判で明らかになった事実

 アルカイダのメンバーであることを理由に米国に引き渡されたモロッコ系フランス人、ザカ リアス・ムサウィ(33)の裁判をめぐる、興味深い情報を紹介します。

 ムサウィ被告は、9.11の事件以前に逮捕されていますから、あの事件に直接には関わりが ないので、このように外国から連れてきて裁判にかけるというのも強引だと思いますが、それよりさらに注目すべきことは、FBIが、事件が起こることをその前から警告さ れていながら、対応しようとしなかったという点です。

 以下は、米国の世界社会主義者ウェブ・サービス(WSWS)の1月5日の記事(*)と 、12月22日のニューヨークタイムズの記事(**)にもとづいています。
*The strange case of Zacarias Moussaoui:
 FBI refused to investigate man charged in September 11 attacks

** Flight School Warned F.B.I. of Suspicions

、ザカリアス・ムサウィ被告は昨年9月11日以前に、ミネソタ州の航空技術学校パン ナム・インターナショナル・フライト・アカデミーに入った。フランス語の話せる教 師との会話を拒んだり、基本的な飛行機操縦法を知らないのに商業用で最大の機種で あるジャンボジェットの操縦を覚えたがったりするという、奇妙な生徒だったので、 怪しんだ学校の教師と校長 がFBIに通報した。ところが、FBIは、再三再四の電話に消極的な対応しかしなかった 。

 8月26日になって、フランスの諜報機関から、ムサウィという人物はアル・カイダ とつながりがあるという警告もFBIに入り、地元のFBIでは、ムサウィの家のコ ンピュータのハードディスクを捜査する令状を申請した。ところがワシントンのFBI 本部がこれを却下したため、捜査ができなかった。

 以上の情報は、アカデミーが11月になって数人の連邦議会議員に通報し、それを受 けた一人、ジェームズ・オバースター下院議院(民主・ミネソタ・下院運輸委員会)が 公にしたものですが、議員によれば、航空学校教師はFBIに「燃料を積んだボーイン グ747が爆弾に使われる」という表現で警告したとのことです。

 ほかの議員の情報でも、同アカデミーのアリゾナ校に英語のほとんど喋れないエジ プト人の生徒が来たので、航空局に通報したこともあるというのですが、この生徒は のちに、ペンタゴンに突っ込んだ飛行機に乗っていた一人であると公表された人物で す。

 事件後FBIは、事件以前には事件の起こりそうな様子を通報されたことはな いと、記者会見で断言し、それが信じられていたのですが、12月22日のニュヨークタ イムズの報道は、これとまっこうから矛盾します。

 ムサウィの弁護人は、裁判所のあるヴァージニア州アレクサンドリアが、ペンタゴ ンに近いため、陪審員の判断が公平でなくなる恐れがあるとして、管轄区の変更を申 請しましたが、却下されました。

 WSWSの記事によると、ムサウィは、離陸の方法も覚えようとしないくせに、ハイジ ャックの仕方を知ろうとする生徒だったとありますが、こんなことがあるのでしょう か? これは、最初にこの件を報じたミネアポリス・スタートリビューンという、 Yahooで探しても出てこない地方紙が誇張した表現をしたのかもしれません。しかし 「燃料をつんだボーイング747・・」という表現が出てきたことを考えると、あるい は、そういうエキセントリックな様子もあったのかと思います。

ムサウィ裁判テレビ放映なるか

 ザカリアス・ムサウィの公判は10月14日に行われる予定ですが、コートTV(AOL・タイ ム・ワー ナーとリバティ・メディアが共同出資する裁判放映テレビ)が、この裁判を放映した いと言っているため、この認否を決定する権限は、裁判長にはなく、司法会議にある ため、来週、司法会議 が開かれます。
 米国では、裁判のテレビ放映は、州では37州と、認めているところが多いのですが、 連邦では規則により禁止されています。しかし、コートTVは、国民の憲法上保証され た知る権利を理由に、放映を要求しています。ムサウィ側では、放映に賛成していま すが、それは公判が始まってからであり、公判前の段階まで撮影すると、陪審員にな る人達に、公判で出る以外の情報を与えることになるので、公正ではないとして、公 判前の放映には反対しています。

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