化学兵器禁止機関事務局長解任! |
ブスターニ化学兵器禁止機関事務局長が22日に解任されていたことが4月23付英紙ザ・ガーディアンにより判明しました。 以下は、その記事です。なお、ブスターニ氏による同会議での激烈な怒りをみなぎらせた発言は、数日中に翻訳し、かつ、原文に、川口順子外相に対するメッセージをそえて、皆さんの署名を募りたいと思います。
米国に倒された化学兵器禁止機関事務局長 リチャード・ノートン=テイラー
世界の化学兵器を管理する機関OPCWの長であるジョゼ・マウリシオ・ブスターニ氏が、昨日、米国の議決によって追放された。2002年4月23日火曜日 英国も、この解任に賛成票を投じた48カ国の中に入っていた。反対したのは7カ国のみ。棄権した国は43カ国だった。 ハーグで行われた議決には、2/3の票が必要だった。 ブラジルの外交官、ブスターニ氏は、絶望に両手を空中に突き上げて会議のホールから飛び出し、こんな投票には法的根拠はないと叫んだ。 そもそも会議の前から、同氏は「化学兵器禁止条約はこんな解任を認めていない」と言っていたのである。 米国務省は、氏を、ある5カ国を「政治的理由で」査察すると脅迫したと非難した。 米国の発言では、同氏は、昨年9月11日の攻撃のあと、反テロ対策を、最初に米国に打診することなく提案するなど、条約加入国に「相談することを拒む癖」があると言う。 同氏に対立する側は、氏の管理不行き届きを非難する。しかし、米国は、会議で、この主張を裏づける証拠を提示できなかったため、ブーイングを浴びた。 昨日伝えられたところでは、米国高官は席上、ブスターニ氏が、イラクにOPCW加入を説得しようとした際、化学兵器査察に関して十分に断固たる態度をとらなかったと述べたという。 米国のこの態度は、ブスターニ氏の提案通りになると、米国政府はイラク問題について思い通りに事を運ぶことができなくなるという懸念があってのことではないかとの推測がなされてきた。 先週米国政府のタカ派は、ブスターニ氏の立場を悪くするため、国連の化学兵器査察官の長であるハンス・ブリクス氏を調査することをCIAに要請したと伝えられている。 |