タンク山のアンテナ基地は
犯行の「現場」ではない!


 7月5日付「調書」では、A少年が「ケーブルテレビアンテナ施設の入口付近」で、J君の首を背後から絞め、さらに腰や腹の上に馬乗りになって格闘し、最後は靴紐で「絞殺」したとされている。

 しかしこの現場は、コンクリートの上に泥や腐食した落ち葉がたまっていて、雨が降るとすぐにぬかるみができる。このような場所で乱闘すれば、当然A少年もJ君も泥だらけになる。にもかかわらす、直後の二人とも、衣服や靴をまったく汚していなかったのだ。

 なお、神戸海洋気象台は、5月24日午後0時25分から9時45分に「降ったりやんだりの計4ミリ」の雨を観測している。

雨の日に格闘し殺害すれば泥まみれになるはずだ


J君殺害の現場とされるアンテナ基地の入口前。雨にぬれて光っている[写真は事件当日と同じ気象条件の昨97年7月13日に撮影したもの]


入口前は泥や腐食した落ち葉で汚れている。なお、A少年が運動靴の紐を結んだとされるフェンスは、昨97年11月、鉄柵に取りかえられてしまった。

こんな狭いところで首が切断できるのか


7月5日付「調書」によれば、A少年はアンテナ基地の局舎裏の「溝の上付近」に頭部を置いて切断したという。だが、局舎と左側斜面との間は30〜40センチメートルの幅しかなく、足場も悪い。

    



溝の幅は250mlのジュース缶1本分ほど。頭部が入らないのはもちろん、斜めに傾けることもできない。ここで45度に切断するのは不可能なのだ。


逆方向の北側から見たアンテナ基地の溝。局舎下方のブロックは、床下を覆い隠すために、昨97年11月、急きょつくられたもの。

 【なお、アンテナ基地写真参照

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